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建設・製造現場における熱中症対策について

建設・製造現場における熱中症対策について

建設・製造現場における熱中症対策について

現場での熱中症対策が「義務」になりました

2025年の法改正により、建設業や製造業など屋外・高温環境下で作業を行う事業者に対し、熱中症対策の実施が法的に義務化されました。

厚生労働省の改正労働安全衛生規則では、以下のような対応が求められています:

  • 作業環境の把握(WBGTなど)
  • 危険の早期発見と、重篤化を防ぐための体制整備
  • 関係作業者への情報共有と教育

また、国土交通省や都道府県によっては、熱中症対策の実施を前提とした工事費補正(現場管理費の加算)も認められています。これにより、熱中症対策は「努力義務」から「契約義務・予算対応義務」へと移行しており、企業として対応の遅れはリスク要因となります。

2025年 熱中症対策法的義務化の流れ

2025年 労働安全衛生規則改正

熱中症対策の法的義務化
義務内容①
作業環境の把握
(WBGT等の測定)
義務内容②
危険の早期発見
重篤化を防ぐ体制整備
義務内容③
作業者への
情報共有・教育
支援制度:現場管理費補正(国交省)・助成金制度(自治体)・クールワークキャンペーン連動

WBGT値とは何か、そしてその重要性

WBGT(Wet Bulb Globe Temperature:湿球黒球温度)は、熱中症の危険性を数値で可視化するための国際的な指標です。単に気温だけを見ても、直射日光や湿度、風の有無といった要素によって体感温度や熱ストレスは大きく異なります。

WBGTは、以下の3要素を総合的に反映した指標です:

  • 湿度(自然湿球温度)
  • 輻射熱(黒球温度)
  • 気温(乾球温度)

この指標はJIS規格(JIS B 7922)でも定義されており、労働安全衛生分野やスポーツ分野での熱中症予防指針にも採用されています。

現場でWBGT値をリアルタイムに表示することは、作業者自身の意識を高めるとともに、管理者が適切な作業制限や休憩指示を行うための根拠となります。特に複数の現場を管理する企業にとっては、統一した基準で安全管理を行うための重要な仕組みです。

WBGT値の構成要素と危険度レベル

WBGT計算式(JIS B 7922準拠)
屋外
WBGT = 0.7×湿球温度 + 0.2×黒球温度 + 0.1×乾球温度
屋内
WBGT = 0.7×湿球温度 + 0.3×黒球温度
測定要素
湿球温度
自然湿球温度
湿度の影響を反映
黒球温度
輻射熱の影響
日射・照り返しを反映
乾球温度
一般的な気温
空気温度を反映
危険度レベル(厚生労働省基準)
31℃以上
危険 – 運動中止・作業中断
28-31℃
厳重警戒 – 激しい運動・作業は中止
25-28℃
警戒 – 積極的に休憩をとる
25℃未満
注意 – 適宜水分補給

WBGT環境表示器(TK0240)の特長と導入メリット

TK0240は、熱中症の予防・対策を現場全体で共有できる環境表示器です。JIS B 7922に準拠した正確なWBGT測定と、直感的な視認性を両立し、現場の安全意識を日常の中で自然に高める設計になっています。

WBGT環境表示器

主な特長

正確な計測

JIS規格に準拠し、信頼性の高いWBGT測定が可能。

視認性に優れたLED表示

4段階のLEDが熱中症危険度に応じて色分け点灯し、遠くからでも一目で状況を把握可能。

屋内/屋外対応

切替スイッチにより、あらゆる作業環境に1台で対応。

設置性

単管パイプ等への取付けが簡単で、仮設・常設いずれの現場でも導入可能。

TK0240 表示部詳細

4段階LED点灯による危険度表示

TK0240 寸法図

詳細寸法図(単位:mm)

使用をより確実かつ柔軟にする多様なオプション

TK0240では、基本機能に加え、現場の実情に合わせた柔軟な運用を可能にするオプション機能をご用意しています。

目覚まし機能(タイマー制御)

作業時間に合わせて自動的に表示の入切が可能。設定にはリモコンが必要です。

ソーラーユニット対応

電源が確保できない場所でも安定稼働。無日照でも最大約6日間の連続動作が可能です。

データ保存(SDカード対応)

WBGT値の履歴をCSV形式で保存可能。GPS RW BOXが必要です。熱中症発生時の証跡としても活用できます。

4色回転灯・リモコン・外部出力対応

アラート手段のカスタマイズや、外部機器との自動連動により、現場に即した対策を自動化できます。

これらの機能により、TK0240は単なる表示器ではなく、「予防・検知・対応」まで一体化した現場管理ツールとして活用いただけます。

TK0240 オプション機能

GPS RW BOX
GPS RW BOX
  • SDカードでデータ保存
  • GPS時刻補正機能
ソーラーシステム
ソーラーシステム
  • DC12V38Ah バッテリー
  • DC12V36W パネル
  • 無日照6日間動作
外部装置連動
外部装置連動
  • 回転灯との連動
  • 外部出力対応
  • 各種機器制御可能
リモコン
リモコン
  • 目覚まし機能設定
  • 始業・終業時間制御
  • 深夜帯消灯対応
収納ボックス
収納ボックス
  • 周辺機器一括収納
  • ケーブル類整理
  • 防水・防塵対応
台座付き支柱
台座付き支柱
  • キャスター付き移動
  • 一体型設置台
  • 持ち手付き設計
おすすめ組み合わせ例
汎用的なおすすめ
本体 + リモコン + GPS BOX + 収納ボックス
自動制御・データ保存・整理整頓
電源がない場所向け
本体 + ソーラーシステム + GPS BOX + リモコン + 収納ボックス
電源不要・データ保存・自動制御

導入が進む理由 – 管理費補正・助成制度の対象にも

TK0240は、建設現場や製造業において導入が進んでいます。その背景には、法令対応だけでなく、以下のような実質的な支援制度の存在があります。

熱中症対策機器導入支援制度一覧

国交省

現場管理費補正制度(建設現場のみ)

対象工事 直轄工事・補助工事における建設工事
補正内容 WBGT測定器等の熱中症対策費用を現場管理費に計上可能
申請方法 工事契約変更時に設計変更による増額申請
自治体

助成金制度例

東京都
中小企業向け設備投資助成
最大1/2補助
神奈川県
働き方改革推進助成金
最大30万円
大阪府
安全衛生設備導入補助
最大100万円
愛知県
労働環境改善助成
最大50万円
厚労省

クールワークキャンペーン

推奨事項 WBGT値の常時測定・表示による職場環境管理
メリット 労働基準監督署による指導時の評価向上
厚労省

エイジフレンドリー補助金

対象事業者 高年齢労働者を雇用する中小企業事業者
補助内容 熱中症・転倒災害防止機器等の導入費用
補助率 1/2(上限100万円)
申請期間 年1回公募

経済効果シミュレーション

30-50%
実質導入コスト削減
(助成金活用時)
10-15%
現場管理費増額
(国交省工事)

重要:こうした制度は、製品導入の初期費用を実質的に軽減するものであり、企業にとっては安全投資と同時に経済的合理性も兼ね備えた選択となります。詳細な申請方法や最新の制度情報については、お気軽にお問い合わせください。

導入事例のご紹介

事例1:建設業 A社様

仮設の工事現場にTK0240を設置。ソーラーユニットと回転灯を組み合わせ、危険レベルが高まった際に自動でメール発砲するよう設定。

事例2:製造業 B社様

工場内にTK0240を設置し、WBGTの履歴データを毎週取得。社内の安全衛生委員会での評価も向上。

導入をご検討中の方へ – よくあるご質問

Q:設置に専門工事は必要ですか?

A:付属のクランプを使用し、既存の単管パイプ等に容易に取り付け可能です。特別な施工は不要です。

Q:電源がない現場でも使えますか?

A:ソーラーユニットのオプションを選択いただくことで、電源の確保が難しい現場でも運用可能です。

Q:測定データの保存はできますか?

A:SDカードスロットを搭載しており、測定履歴をCSV形式で保存することが可能です。

Q:どれくらいの期間で導入できますか?

A:法令対応が開始されたばかりであり在庫状況が日々変動しているため、お問い合わせください。

Q:レンタル対応はありますか?

A:当社では製品販売のみを行っておりますが、当製品を保有するレンタル事業者が多数ございますため、ご紹介をさせていただきます。

Q:ミスト装置制御やメール配信などの特別なオプションは対応できますか?

A:現在標準オプションにはございませんが、お客様のご要望に応じてカスタマイズ開発も承っております。現場の特殊なニーズに合わせた機能追加についてはお気軽にご相談ください。

お問い合わせ・カタログダウンロード

製品に関するご相談・カタログダウンロードはお気軽にお問い合わせください。

安全で持続可能な現場環境づくりを、TK0240がサポートいたします。

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お電話でのお問い合わせ:026-283-5970

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